曲池(きょくち)とは?
手陽明大腸経には、商陽から迎香まで20の経穴があります。
今回ご紹介するのは、 大腸経の11番目の経穴「曲池(きょくち)」 です。
曲池は、 肘の外側に位置するツボで、 東洋医学では 「合土穴(ごうどけつ)」 に分類されます。
大腸経の中でも比較的よく使われる経穴で、 肘周囲だけでなく、 大腸経全体の流れを考える際にも重要です。
名古屋市港区の 鍼灸治療院 寛ぎ では、 一つのツボだけを見るのではなく、 気血・経絡・臓腑・陰陽など、 身体全体の状態を確認しながら施術を組み立てています。
曲池の場所
曲池は、 肘を曲げたときにできる横じわの外側付近 にあります。
肘を軽く曲げると、 外側にくぼみができます。
その付近が、 曲池の位置です。
前回ご紹介した 手三里(てさんり) からさらに肘方向へ進んだ場所にあります。
この先、大腸経は 肘髎(ちゅうりょう) へと続いていきます。
「曲池」という名前の意味
経穴の名前には、 その場所や形を表す意味が込められていることがあります。
「曲」は肘を曲げること、 「池」は水がたまる池のようなくぼみを意味します。
肘を曲げたときにできるくぼみに位置することから、 曲池 という名前が付けられたと考えられています。
曲池は「合土穴」
曲池を理解するうえで重要なのが、 合土穴 という分類です。
東洋医学では、 手足の末端から肘・膝までにある重要な経穴を、
井穴。
滎穴。
兪穴。
経穴。
合穴。
という5種類に分類します。
これを 五行穴 と呼びます。
大腸経において曲池は、 「合穴」 にあたり、 五行では 「土」 に属します。
そのため、 合土穴 と呼ばれます。
「合穴」とは?
合穴は、 東洋医学では 経脈の気が合流して、より深く入っていく場所 として考えられています。
井・滎・兪・経・合と進む中で、 合穴は肘や膝の近くに位置します。
大腸経では、 その合穴が 曲池 です。
大腸は「金」、曲池は「土」
東洋医学の五行では、 大腸は 「金」 に属します。
一方、 曲池は大腸経の中では 「土」 の性質を持つ経穴です。
五行では、 土から金が生じる関係を 「土生金」 と考えます。
こうした五行の関係も、 古典的な鍼灸では経穴を考える際の一つの要素になります。
大腸経の五行穴を並べると?
ここまでに登場した大腸経の五行穴を並べると、
商陽:井金穴
二間:滎水穴
三間:兪木穴
陽谿:経火穴
曲池:合土穴
となります。
この5つを見ることで、 大腸経の中に 金・水・木・火・土 がどのように配置されているのかが分かります。
合谷は非常に重要なツボですが、 五行穴ではなく 原穴 に分類されます。
曲池はどのようなときに使われる?
古典的な東洋医学では、 曲池は大腸経に関係するさまざまな状態を考える際に 用いられてきました。
たとえば、
肘周囲の違和感。
腕の張り。
肩から腕にかけての緊張。
顔周囲の熱感。
大腸経に沿った違和感。
などを確認する際に選ばれることがあります。
ただし、 「この症状なら必ず曲池」 という考え方ではありません。
その方の体質や身体の状態、 他の経絡との関係を確認しながら 使用する経穴を選びます。
なぜ肘のツボが顔や首と関係するの?
曲池は肘にあるツボですが、 大腸経は肘だけを通っているわけではありません。
人差し指から始まり、 手の甲、前腕、肘、上腕、肩、首を通り、 顔へとつながっていきます。
そのため曲池も、 大腸経全体の流れの一部 として考えます。
手三里から曲池へ|大腸経は肘に到達
ここまで大腸経は、
商陽
↓
二間
↓
三間
↓
合谷
↓
陽谿
↓
偏歴
↓
温溜
↓
下廉
↓
上廉
↓
手三里
↓
曲池
と進んできました。
人差し指から始まった大腸経は、 手・手首・前腕を通り、 ついに肘まで到達しました。
ここから先は、 上腕・肩へ向かって上がっていきます。
曲池を自分で押してもいい?
セルフケアとして触れる場合は、 肘を軽く曲げ、 外側のくぼみ付近を 指の腹でやさしく刺激してください。
強く押し込みすぎる必要はありません。
肘周囲は関節や筋肉が集まる場所なので、 痛みが強い場合は無理に押さないようにしてください。
強い痛み・腫れ・しびれ・動かしにくさがある場合は、 自己判断で刺激を続けず、 必要に応じて医療機関へご相談ください。
曲池だけで身体を判断するわけではありません
曲池は大腸経の合土穴として重要な経穴ですが、 鍼灸では一つのツボだけですべてを判断するわけではありません。
大腸経には、
商陽。
二間。
三間。
合谷。
陽谿。
偏歴。
温溜。
下廉。
上廉。
手三里。
曲池。
肘髎。
手五里。
臂臑。
肩髃。
巨骨。
天鼎。
扶突。
禾髎。
迎香。
という20の経穴があります。
さらに他の経絡も含め、
気血
経絡
臓腑
陰陽
などを確認しながら、 その日の身体に合わせて施術を組み立てます。
名古屋市港区の鍼灸治療院 寛ぎ
鍼灸治療院 寛ぎでは、 症状が出ている場所だけではなく、 身体全体の状態を確認することを大切にしています。
東洋医学の考え方をもとに、 鍼・灸・手技・吸い玉などを お身体の状態に合わせて組み合わせています。
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大腸経シリーズ|次回は「肘髎」
今回の 曲池 に続いて、 次回は肘の外側にある 「肘髎(ちゅうりょう)」 をご紹介します。
大腸経はここから、 前腕を離れて 上腕・肩へと進んでいきます。
次回は、 「肘髎の場所」「曲池との位置関係」「肘から上腕へどうつながるのか」 まで詳しく見ていきます。
まとめ
曲池は、 手陽明大腸経の11番目に位置する経穴 です。
肘の外側にあり、 大腸経の 合土穴 に分類されます。
また、 商陽・二間・三間・陽谿・曲池と並べることで、 大腸経の五行穴の流れも確認できます。
手三里から曲池へ進み、 ここから大腸経は上腕・肩・首・顔へと向かっていきます。
名古屋市で東洋医学をもとにした鍼灸をお探しの方は、 お気軽にご相談ください。
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