寛ぎブログ

2026.10.13更新

温溜(おんる)とは?

手陽明大腸経には、商陽から迎香まで20の経穴があります。

今回ご紹介するのは、 大腸経の7番目の経穴「温溜(おんる)」 です。

温溜は、 前腕の外側に位置する大腸経のツボで、 東洋医学では 「郄穴(げきけつ)」 に分類されます。

名古屋市港区の 鍼灸治療院 寛ぎ では、 一つのツボだけを見るのではなく、 気血・経絡・臓腑・陰陽など、 身体全体の状態を確認しながら施術を組み立てています。

温溜の場所

温溜は、 前腕の親指側からやや外側、手首と肘の間 に位置します。

前回ご紹介した 偏歴(へんれき) よりも肘側にあり、 大腸経が前腕を上っていく途中にある経穴です。

この先、大腸経は 下廉(げれん) へと続いていきます。

「温溜」という名前の意味

経穴の名前には、 その場所や気血の状態を表す意味が込められていることがあります。

「温」は温かさ、 「溜」は集まる・たまるという意味として捉えられます。

温溜は、 大腸経の気血が集まる重要な場所として 古くから考えられてきた経穴の一つです。

温溜は大腸経の「郄穴」

温溜を理解するうえで重要なのが、 郄穴 という分類です。

郄穴とは、 東洋医学において 経絡の気血が深く集まる場所 と考えられている経穴です。

十二経脈や奇経の一部には、 それぞれ郄穴があります。

手陽明大腸経では、 温溜が郄穴 にあたります。

郄穴はどのように使われる?

古典的な東洋医学では、 郄穴は 急に現れた状態や、比較的強く現れている反応 を考える際に用いられてきました。

そのため温溜も、 大腸経に関係する状態の中で、 変化が強く出ている場合などに 選ばれることがあります。

ただし、 症状だけを見て温溜を使うわけではありません。

経絡の状態や身体全体の反応を確認しながら 使用する経穴を決めていきます。

肺経の孔最との共通点

前回までご紹介した肺経にも、 郄穴があります。

肺経の郄穴は 孔最(こうさい)、 大腸経の郄穴は 温溜 です。

肺経と大腸経は 表裏関係 にあるため、 両方の郄穴を知っておくと、 経絡同士のつながりも理解しやすくなります。

温溜はどのようなときに使われる?

古典的な東洋医学では、 温溜は大腸経に関係するさまざまな状態を考える際に 用いられてきました。

たとえば、

前腕の張りや違和感。
肘周囲の不調。
顔周囲の違和感。
歯や口周囲の不調。
喉や鼻周囲の違和感。

などを確認する際に選ばれることがあります。

ただし、 「この症状なら必ず温溜」 という考え方ではありません。

その方の身体全体の状態や、 他の経絡との関係を確認しながら 使用する経穴を選びます。

前腕のツボでも顔や喉と関係する?

温溜は前腕にあるツボですが、 大腸経は人差し指から腕・肩・首を通り、 顔へとつながる経絡です。

そのため、 前腕だけを見るのではなく、 経絡全体の流れ を考えて施術に用います。

これが、 東洋医学で手や腕にあるツボを 顔や鼻、喉周囲の状態をみる際に使用することがある理由の一つです。

偏歴から温溜へ|大腸経は肘へ向かう

ここまで大腸経は、

商陽
↓
二間
↓
三間
↓
合谷
↓
陽谿
↓
偏歴
↓
温溜

と進んできました。

人差し指から手の甲、手首、前腕へと進み、 大腸経は少しずつ肘へ近づいていきます。

次は、 下廉(げれん) です。

温溜を自分で押してもいい?

セルフケアとして触れる場合は、 前腕の外側を指の腹でやさしく刺激してください。

強く押し込む必要はありません。

前腕を軽くさすったり、 無理のない範囲で手首や肘を動かす程度でも構いません。

強い痛み・腫れ・しびれなどがある場合は、 自己判断で刺激を続けず、 必要に応じて医療機関へご相談ください。

温溜だけで身体を判断するわけではありません

温溜は大腸経の郄穴として重要な経穴ですが、 鍼灸では一つのツボだけですべてを判断するわけではありません。

大腸経には、

商陽。
二間。
三間。
合谷。
陽谿。
偏歴。
温溜。
下廉。
上廉。
手三里。
曲池。
肘髎。
手五里。
臂臑。
肩髃。
巨骨。
天鼎。
扶突。
禾髎。
迎香。

という20の経穴があります。

さらに他の経絡も含め、

気血
経絡
臓腑
陰陽

などを確認しながら、 その日の身体に合わせて施術を組み立てます。

名古屋市港区の鍼灸治療院 寛ぎ

鍼灸治療院 寛ぎでは、 症状が出ている場所だけではなく、 身体全体の状態を確認することを大切にしています。

東洋医学の考え方をもとに、 鍼・灸・手技・吸い玉などを お身体の状態に合わせて組み合わせています。

▶ 鍼灸治療院 寛ぎの「はり・きゅう」を詳しく見る

身体全体をみる「全身鍼灸」

一部分だけではなく、 身体全体をしっかり確認してほしい方には、 全身鍼灸 をご用意しています。

気血・経絡・臓腑・陰陽など、 東洋医学の考え方をもとに、 その日の身体に合わせて施術を組み立てます。

施術時間:90分程度
料金:11,000円(税込)
美顔鍼付き

▶ 身体全体をみる「全身鍼灸」を詳しく見る

LARGE INTESTINE MERIDIAN

名古屋市で鍼灸院をお探しの方へ

ツボだけを見るのではなく、
気血・経絡・臓腑・陰陽を確認しながら
身体全体をみて施術します。

鍼灸治療院 寛ぎについて詳しく見る →

大腸経シリーズ|次回は「下廉」

今回の 温溜 に続いて、 次回は前腕にある 「下廉(げれん)」 をご紹介します。

下廉は、 大腸経が前腕から肘へ向かう途中に位置する経穴です。

次回は、 「下廉の場所」「上廉との違い」「手三里・曲池へどうつながるのか」 まで詳しく見ていきます。

まとめ

温溜は、 手陽明大腸経の7番目に位置する経穴 です。

前腕にあり、 大腸経の 郄穴 に分類されます。

肺経の孔最と同じく、 経絡の気血が深く集まる場所として考えられてきました。

肺経と大腸経を続けて学ぶことで、 表裏関係にある経絡がどのようにつながっているのかも 少しずつ見えてきます。

名古屋市で東洋医学をもとにした鍼灸をお探しの方は、 お気軽にご相談ください。

▶ 名古屋市港区の鍼灸治療院 寛ぎ トップページへ

鍼灸治療院 寛ぎ