偏歴(へんれき)とは?
手陽明大腸経には、商陽から迎香まで20の経穴があります。
今回ご紹介するのは、 大腸経の6番目の経穴「偏歴(へんれき)」 です。
偏歴は、 前腕の親指側に位置する大腸経のツボで、 東洋医学では 「絡穴(らくけつ)」 に分類されます。
大腸経と表裏関係にある 手太陰肺経 とのつながりを考えるうえでも、 重要な経穴の一つです。
名古屋市港区の 鍼灸治療院 寛ぎ では、 一つのツボだけを見るのではなく、 気血・経絡・臓腑・陰陽など、 身体全体の状態を確認しながら施術を組み立てています。
偏歴の場所
偏歴は、 前腕の親指側、手首から少し肘方向へ上がった場所 にあります。
前回ご紹介した 陽谿(ようけい) から肘方向へ約3寸進んだところに位置します。
手陽明大腸経は、 手首から前腕の外側を通り、 肘へと上がっていきます。
偏歴はその途中にある重要な経穴です。
「偏歴」という名前の意味
経穴の名前には、 その場所や経絡の流れを表す意味が込められていることがあります。
「偏」には横へ分かれる、 「歴」には通過する・巡るといった意味があります。
偏歴では、 大腸経の本流から絡脈が分かれ、 表裏関係にある肺経とのつながりを持つと考えられています。
その特徴が、 偏歴という名前にも表れている と考えることができます。
偏歴は大腸経の「絡穴」
偏歴を理解するうえで重要なのが、 絡穴 という分類です。
東洋医学では、 経脈から枝分かれして、 別の経絡や身体の各部へつながっていく流れを 絡脈(らくみゃく) と呼びます。
その絡脈が分かれる重要な場所が、 絡穴 です。
手陽明大腸経では、 偏歴が絡穴にあたります。
大腸経と肺経は表裏関係
東洋医学では、 大腸と肺は 表裏関係 にあると考えます。
そのため、 手陽明大腸経と手太陰肺経も、 互いに関係する経絡として捉えます。
大腸経の絡穴が 偏歴、 肺経の絡穴が 列缺(れっけつ) です。
こうした絡穴を見ていくと、 経絡が一本ずつ独立しているのではなく、 互いにつながりながら身体を巡っている という東洋医学の考え方が分かりやすくなります。
偏歴はどのようなときに使われる?
古典的な東洋医学では、 偏歴は大腸経に関係するさまざまな状態を考える際に 用いられてきました。
たとえば、
鼻周囲の違和感。
歯や口周囲の不調。
顔周囲のむくみ感。
耳周囲の違和感。
前腕の張りや違和感。
などを確認する際に選ばれることがあります。
ただし、 「この症状なら必ず偏歴」 という考え方ではありません。
その方の体質や身体の状態、 他の経絡との関係を確認しながら 使用する経穴を選びます。
なぜ前腕のツボを顔や鼻に使うの?
偏歴は前腕にあるツボですが、 大腸経は人差し指から手・腕・肩・首を通り、 顔へとつながる経絡です。
そのため、 ツボがある前腕だけを見るのではなく、 経絡全体の流れ を考えて施術に用います。
これが、 東洋医学で手や腕のツボを 顔や鼻周囲の状態をみる際に使うことがある理由の一つです。
陽谿から偏歴へ|大腸経は前腕へ
ここまで大腸経は、
商陽
↓
二間
↓
三間
↓
合谷
↓
陽谿
↓
偏歴
と進んできました。
人差し指から手の甲、手首を通り、 ここから本格的に前腕へと上がっていきます。
次は、 温溜(おんる) です。
偏歴を自分で押してもいい?
セルフケアとして触れる場合は、 前腕の親指側を指の腹でやさしく刺激してください。
強く押し込む必要はありません。
前腕全体を軽くさすったり、 無理のない範囲で手首を動かす程度でも構いません。
強い痛み・腫れ・しびれなどがある場合は、 自己判断で刺激を続けず、 必要に応じて医療機関へご相談ください。
偏歴だけで身体を判断するわけではありません
偏歴は大腸経の絡穴として重要な経穴ですが、 鍼灸では一つのツボだけですべてを判断するわけではありません。
大腸経には、
商陽。
二間。
三間。
合谷。
陽谿。
偏歴。
温溜。
下廉。
上廉。
手三里。
曲池。
肘髎。
手五里。
臂臑。
肩髃。
巨骨。
天鼎。
扶突。
禾髎。
迎香。
という20の経穴があります。
さらに他の経絡も含め、
気血
経絡
臓腑
陰陽
などを確認しながら、 その日の身体に合わせて施術を組み立てます。
名古屋市港区の鍼灸治療院 寛ぎ
鍼灸治療院 寛ぎでは、 症状が出ている場所だけではなく、 身体全体の状態を確認することを大切にしています。
東洋医学の考え方をもとに、 鍼・灸・手技・吸い玉などを お身体の状態に合わせて組み合わせています。
身体全体をみる「全身鍼灸」
一部分だけではなく、 身体全体をしっかり確認してほしい方には、 全身鍼灸 をご用意しています。
気血・経絡・臓腑・陰陽など、 東洋医学の考え方をもとに、 その日の身体に合わせて施術を組み立てます。
施術時間:90分程度
料金:11,000円(税込)
美顔鍼付き
LARGE INTESTINE MERIDIAN
名古屋市で鍼灸院をお探しの方へ
ツボだけを見るのではなく、
気血・経絡・臓腑・陰陽を確認しながら
身体全体をみて施術します。
大腸経シリーズ|次回は「温溜」
今回の 偏歴 に続いて、 次回は前腕にある 「温溜(おんる)」 をご紹介します。
温溜は、 大腸経の郄穴(げきけつ) に分類される経穴です。
次回は、 「郄穴とは何か」「なぜ気血が深く集まる場所と考えられているのか」 まで詳しく見ていきます。
まとめ
偏歴は、 手陽明大腸経の6番目に位置する経穴 です。
前腕の親指側にあり、 大腸経の 絡穴 に分類されます。
また、 大腸経と肺経は表裏関係にあり、 偏歴はその経絡同士のつながりを考えるうえでも重要な経穴です。
一つのツボだけではなく、 経絡同士の関係まで見ていくことで、 東洋医学の身体観がさらに分かりやすくなります。
名古屋市で東洋医学をもとにした鍼灸をお探しの方は、 お気軽にご相談ください。
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