専門治療ブログ

2026.09.12更新

脳梗塞の後遺症では、

「水を飲むとむせる」
「食事に時間がかかる」
「飲み込んだあとに咳が出る」
「食べ物が喉に残る感じがする」

といった、飲み込みに関する後遺症がみられることがあります。

これは嚥下障害と呼ばれます。

名古屋市港区の鍼灸治療院 寛ぎでも、脳梗塞後に「食事がしにくくなった」「むせが増えた」というご相談を受けることがあります。

今回は、脳梗塞後の嚥下障害について、できるだけわかりやすく解説します。

嚥下とは?

嚥下とは、食べ物や飲み物を、

口から喉を通して胃へ送る動き

のことです。

一見すると単純な動作に見えますが、実際には、






咽頭
呼吸

など、多くの筋肉や神経が連携しています。

このどこかに問題が起こると、飲み込みにくさにつながることがあります。

なぜ脳梗塞後にむせやすくなるのか

脳梗塞によって、飲み込みをコントロールする脳の働きが障害されると、

舌が動かしにくい
食べ物を喉へ送りにくい
喉の反射が遅れる
気管を閉じる動きが弱くなる

などが起こることがあります。

その結果、食べ物や飲み物が気管の方へ入りそうになり、むせや咳が起こります。

「むせる」ことは身体を守る反応

むせると、

「悪いことが起きている」

と思うかもしれません。

もちろん注意は必要ですが、むせること自体は、

異物が気管に入りそうになったときに外へ出そうとする防御反応

でもあります。

つまり、

「むせたから危険」

だけではなく、

むせる力があるかどうか

も大切です。

むせない誤嚥もあります

ここは非常に重要です。

誤嚥が起こっていても、必ずしも強くむせるとは限りません。

感覚が低下している場合などでは、

食べ物や飲み物が気管に入っても、むせが起こらないことがあります。

これを不顕性誤嚥と呼ぶことがあります。

そのため、

「むせていないから大丈夫」

とは限りません。

誤嚥とは?

誤嚥とは、

食べ物・飲み物・唾液などが、本来入るべき食道ではなく気管へ入ってしまうこと

です。

誤嚥が繰り返されると、誤嚥性肺炎につながる可能性があります。

脳梗塞後の方では、特に注意が必要です。

こんな変化はありませんか?

脳梗塞後に、

水でむせる
お茶で咳が出る
食後に声がガラガラする
食事時間が長くなった
頬に食べ物が残る
飲み込むのに何度も時間がかかる
食後に痰が増える
発熱を繰り返す

といった変化がある場合は、嚥下機能の低下が関係している可能性があります。

水やお茶でむせやすい理由

「固形物は食べられるのに、水でむせる」

という方もいます。

液体は口の中をすばやく流れるため、喉の反応が少し遅れるだけでも気管へ入りやすくなることがあります。

そのため、病院では必要に応じて、

とろみをつける

などの工夫を行うこともあります。

ただし、とろみの程度は自己判断せず、専門職の指導を受けることが大切です。

舌の動きも重要です

食べ物を飲み込む前には、舌を使って食べ物をまとめ、喉の奥へ送ります。

脳梗塞後に舌が動かしにくくなると、

食べ物をまとめにくい
頬に残る
喉へ送るのに時間がかかる

ということがあります。

前回お話しした顔面・口唇の麻痺も、食事に関係してきます。

食事姿勢も大切です

飲み込みでは、食べ物だけでなく姿勢も重要です。

例えば、

身体が大きく傾いている
首が後ろへ反っている
椅子に浅く座っている
足が床についていない

といった姿勢では、飲み込みにくくなる場合があります。

食事の際は、できるだけ安定した姿勢を作ることが大切です。

食事を急がせない

脳梗塞後は、食べ物をまとめたり飲み込んだりするまでに時間がかかることがあります。

そのときに、

「早く食べて」

「次を飲み込んで」

と急かすと、誤嚥のリスクが高くなることがあります。

一口ずつ、ゆっくり確認しながら食べることが大切です。

言語聴覚士による評価が重要

脳梗塞後の嚥下障害では、言語聴覚士による評価やリハビリが非常に重要です。

必要に応じて、

口や舌の運動
発声
飲み込み練習
食事形態の調整
とろみの調整

などが行われます。

場合によっては、嚥下内視鏡検査や嚥下造影検査などで、実際の飲み込みの状態を確認することもあります。

鍼灸治療院 寛ぎではどこを見る?

名古屋市港区の鍼灸治療院 寛ぎでは、脳梗塞後に飲み込みづらさがある方では、

顔面の動き
口唇の動き
舌の動き
顎周辺の緊張
首の緊張
喉周辺の緊張
姿勢
呼吸状態

などを確認します。

鍼灸で嚥下障害が必ず治るとは言えません

ここは大切です。

嚥下障害は、誤嚥性肺炎などにもつながる可能性がある重要な症状です。

そのため、

鍼灸だけで対応するものではありません。

鍼灸治療院 寛ぎでは、病院での評価・嚥下リハビリを優先しながら、身体の緊張や顔・口・首周辺の状態を見る補助的なケアとして鍼灸を考えています。

ご家族に見てほしいポイント

食事中や食後に、

むせていないか
咳が増えていないか
声がガラガラしていないか
頬に食べ物が残っていないか
呼吸が苦しそうではないか
食事に極端に時間がかかっていないか

を確認してみてください。

特に、発熱や咳、痰が続く場合は医療機関へ相談してください。

急に飲み込みにくくなった場合はすぐ医療機関へ

脳梗塞後の方で、

急にむせが増えた。

急に飲み込めなくなった。

言葉が出にくくなった。

顔の片側が下がった。

手足の力が入りにくくなった。

こうした変化がある場合は、再発などの可能性もあります。

すぐに医療機関へ相談してください。

脳梗塞後の嚥下障害でお悩みの方へ

脳梗塞後の、

「むせる」

「飲み込みにくい」

という症状は、単なる食べにくさではありません。

誤嚥や誤嚥性肺炎につながる可能性がある重要な後遺症

です。

早めに状態を確認し、病院や専門職と連携しながら対応していくことが大切です。

名古屋市港区で脳梗塞後遺症の鍼灸をお探しの方へ

鍼灸治療院 寛ぎでは、脳梗塞・脳卒中後遺症の専門治療にも取り組んでいます。

病院でのリハビリと併用しながら、

顔面の動かしづらさ
口唇の動かしづらさ
手足の麻痺
しびれ
筋肉の緊張
歩行のお悩み

など、一人ひとりの状態を確認しながら施術を考えていきます。

嚥下障害については、まず医療機関や言語聴覚士による評価を大切にしています。

ご本人だけでなく、ご家族からのご相談も可能です。

鍼灸治療院 寛ぎ
名古屋市港区
あおなみ線 港北駅から徒歩約5分
完全予約制

脳卒中専門治療 45分 7,000円

病院でのリハビリとの併用も可能です。