脳梗塞の後遺症では、
「言いたい言葉が出てこない」
「頭では分かっているのに話せない」
「発音がはっきりしない」
「相手に伝わりにくい」
といった、ことばに関する後遺症がみられることがあります。
名古屋市港区の鍼灸治療院 寛ぎでも、脳梗塞後に会話がしにくくなったというご相談を受けることがあります。
ただし、
「言葉が出ない」ことと「口が動かしにくくて話しにくい」ことは、同じではありません。
今回は、脳梗塞後にみられる失語症と構音障害の違いについて、わかりやすく解説します。
「話しにくい」にはいくつか種類があります
脳梗塞後に、
「うまく話せない」
という状態があっても、その原因はひとつではありません。
例えば、
言葉そのものが出てこない
相手の話が理解しにくい
言いたい言葉と違う言葉が出る
発音が不明瞭になる
口や舌が動かしにくい
などがあります。
これらは、障害されている脳の部位や機能によって異なります。
失語症とは?
失語症は、脳の言語機能が障害されることで起こります。
単純に、
「口が動かないから話せない」
というものではありません。
例えば、
「りんご」と言いたいのに言葉が出てこない。
言葉は聞こえているのに意味を理解しにくい。
文章を読んでも内容が分かりにくい。
文字を書こうとしてもうまく書けない。
など、話す・聞く・読む・書くといった言語機能に影響が出る場合があります。
「言葉が出ない」ことがあります
失語症では、
「何を言いたいかは分かっている」
のに、言葉がうまく出てこないことがあります。
例えば、
目の前にコップがある。
何に使うものかも分かる。
でも、
「コップ」
という名前が出てこない。
こうした状態がみられることがあります。
違う言葉が出ることもあります
失語症では、
言いたい言葉とは違う言葉が出ることもあります。
例えば、
「時計」と言いたいのに別の単語が出る。
音の一部を言い間違える。
本人は正しく話しているつもりでも、周囲には意味が伝わりにくい。
ということもあります。
構音障害とは?
構音障害は、
言いたい言葉は頭の中にあるけれど、口・舌・唇などが動かしにくく、発音が不明瞭になる状態
です。
例えば、
「おはよう」
と言いたいことは分かっている。
言葉も頭の中にある。
しかし口や舌がうまく動かず、
発音がはっきりしない。
という状態です。
失語症と構音障害の大きな違い
簡単にいうと、
失語症
→ 言葉そのものの理解や表現に問題がある
構音障害
→ 言葉は分かっているが、発音するための動きに問題がある
という違いがあります。
ただし、実際には両方が同時にみられることもあります。
顔面や口唇の麻痺とも関係します
前回の第6話でお話ししたように、脳梗塞後には、
口角が上がりにくい
唇を閉じにくい
舌が動かしにくい
頬が動かしにくい
といった症状がみられることがあります。
こうした状態は、構音障害にも関係します。
特に、
パ行
バ行
マ行
ラ行
などは、唇や舌の動きが重要です。
言語聴覚士によるリハビリが重要です
脳梗塞後の失語症や構音障害では、言語聴覚士によるリハビリが重要です。
リハビリでは、
発音練習
言葉を思い出す練習
文章を作る練習
会話練習
口や舌の運動
飲み込みの確認
などが行われることがあります。
鍼灸だけで言語機能を回復させるものではありません。
鍼灸治療院 寛ぎではどこを見る?
名古屋市港区の鍼灸治療院 寛ぎでは、脳梗塞後に話しにくさがある場合でも、
言葉だけを見るのではなく、
顔面の動き
口唇の動き
舌の動き
首や肩の緊張
顎周辺の緊張
表情の左右差
などを確認します。
首や肩の緊張も影響することがあります
話すときには、顔や口だけでなく、
呼吸。
首。
喉。
顎。
なども関係します。
脳梗塞後に身体の緊張が強い方では、首や肩にも力が入りやすくなることがあります。
そのため、顔だけに施術するのではなく、身体全体の状態を確認します。
鍼灸で失語症が治るとは言えません
ここは大切なポイントです。
失語症は、脳の言語機能に関わる障害です。
そのため、
鍼灸をすれば必ず言葉が出るようになる
と断言することはできません。
鍼灸治療院 寛ぎでは、
病院でのリハビリや言語聴覚療法を続けながら、
身体の緊張や顔・口周辺の動かしづらさを見る補助的なケア
として鍼灸を考えています。
ご家族に知ってほしい接し方
失語症がある方に対して、
「早く話して」
「ちゃんと言って」
と急かすと、本人が強いストレスを感じることがあります。
大切なのは、
ゆっくり待つ
短い言葉で話しかける
一度にたくさん質問しない
表情やジェスチャーも使う
「はい・いいえ」で答えられる質問を使う
などです。
本人の「理解力がない」と決めつけない
言葉が出ないからといって、
考える力そのものが失われているとは限りません。
失語症では、
頭の中では理解していても、うまく言葉にできないことがあります。
本人の前で、
「何も分かっていない」
と決めつけるような会話は避けてください。
急に言葉が出なくなった場合はすぐ医療機関へ
脳梗塞後の方で、
急に言葉が出なくなった。
急にろれつが回らなくなった。
顔の片側が下がった。
手足に力が入りにくくなった。
こうした変化がある場合は、脳卒中の再発などの可能性があります。
すぐに医療機関へ相談してください。
脳梗塞後の言葉の後遺症でお悩みの方へ
脳梗塞後の、
「言葉が出にくい」
「話しにくい」
という症状には、
失語症と構音障害など、異なる原因があります。
言葉そのものの問題なのか。
口や舌の動きの問題なのか。
両方あるのか。
これを分けて考えることが大切です。
名古屋市港区で脳梗塞後遺症の鍼灸をお探しの方へ
鍼灸治療院 寛ぎでは、脳梗塞・脳卒中後遺症の専門治療にも取り組んでいます。
病院でのリハビリや言語聴覚療法と併用しながら、
顔面の動かしづらさ
口唇の動かしづらさ
筋肉の緊張
手足の麻痺
しびれ
歩行のお悩み
など、一人ひとりの状態を確認しながら施術を考えていきます。
ご本人だけでなく、ご家族からのご相談も可能です。
鍼灸治療院 寛ぎ
名古屋市港区
あおなみ線 港北駅から徒歩約5分
完全予約制
脳卒中専門治療 45分 7,000円
病院でのリハビリとの併用も可能です。

