
鍼灸治療院 寛ぎの山田です


だんだん名古屋に台風が近づいてきましたね



皆さんも十分に対策を今のうちからしてくださいね

名古屋には土曜日あたりに一番近づくと思います。
さて、今日も長文に挑戦します


今日のお話は「逆子のお灸」について

そもそもお灸で赤ちゃんが回るの



っと考えると思います。それが普通でしょう

まず東洋医学にみる逆子の歴史ですが、
日本で初めての医療制度は奈良・平安時代にできた701年の「大宝律令」、
次いで718年「養老律令」ですが、その中に「女医」という言葉が出てきます。
「女医は。。。(中略)。。。 妊娠時の安全と分娩時の安全と、
創腫、傷折、外科的なことと鍼灸の法をもってする。」 とありました。
当時の女医は今で言う助産の役割が主であったのではと推察されます。
「鍼灸の法」という言葉が書いてあるように、
産婦人科領域では鍼灸を学ぶことは極めて重要とされていました。
現在の逆子のお灸で用いられている手法は
1952年に石野信安さんが短い論文を医学雑誌に投稿した経穴(ツボ)の一つで
「三陰交」。それから「至陰」を加えるものが多いです。
「至陰」が重要なツボ

逆子の鍼灸治療は、鍼灸の分野で古来から行われており、
現在では日本からアジアをはじめ、アメリカ、ヨーロッパでも盛んに行われるようになりました。
しかし、逆子の鍼灸治療の歴史はそれほど長くありません。
なぜならば、古来、妊娠中の鍼灸治療には禁忌(はり・灸を施すのを禁止)とされる経穴(ツボ)があり、
妊娠中の治療は行われにくい歴史があったからです(妊娠時に鍼灸をすると早産・流産などの重篤な問題を引き起こすといわれていた)。
詳しく説明すると、
1952年の論文の投稿当初は古来の経穴学の治療法を最優先する施術者が多かったことから妊娠中の治療は行われませんでしたが、現在は一般的である妊娠中の逆子概念そのものが、18世紀後半に至まで東洋医学には(むしろ人類の妊娠概念には)なかったこともあり現代医学の概念である「妊娠中の逆子」の鍼灸記録は、20世紀半ばまで見られませんでした。
んっ


っと思うかも知れません。
説明しますよ


古くは、分娩時に逆子であることがわかった時点(赤ちゃんが出てきたときに)で行われていた治療でした。
つまり、逆さまで出てきて出産に、
時間がかかるぞ


「難産の治療」っと言うことですね

「妊娠中の逆子の鍼灸治療」が行われるようになったのは第二次世界大戦以降で、その安全性と有効性については産婦人科医の石野信安が最初に報告しました。
現在では医療の発展によって、より安全で有効的な治療法だとわかって、
多くの鍼灸師、産婦人科医に用いられるようになりました

現在行われている逆子の治療法は、古来からの分娩時難産治療をアレンジしたものを施しています。
ではでは、なんで逆子が鍼灸治療で治るのか


逆子の鍼灸治療のメカニズムについては、まだ不明な部分が多く断定できないのが現状です。
っと言うよりも、鍼灸の生態に及ぼす影響そのものが研究途中ですので、逆子治療のみが突出してメカニズムを明確にできません。
しかし

一般の鍼灸治療と逆子の鍼灸治療の結果には根本的に大きな違いがあります。
これまで報告されている多くの疾患や症状の鍼灸治療効果はおおよそ60%以上とされていますが、
これは、ほとんどの評価尺度が患者さんの自覚症状を数値化したものです。
逆子の鍼灸治療は逆子の母親の評価ではなく、
逆子が返ったか返らなかったかという非常に客観的な評価ができ、86%以上改善報告がされています

近年では科学、医療が発展しており、
逆子及び分娩期の母体に対して行った鍼灸やTENS(経皮的末梢神経電気刺激)がどのような変化を生体に惹起させるかを検討した論文では、下腹部の血流状態、とくに子宮の血流状態の改善が子宮の筋肉の緊張を緩和し、その結果、子宮収縮が増加したり、胎児の胎動が増加したりして自己回転を起こしやすくしていると推察し、鍼と血液循環の立場から有効性を論じる傾向があることがわかっています。
最後に、逆子の鍼灸治療についてお話してきましたが、
逆子治療の安全とより確かな効果を上げるために「寛ぎ」は事前の学習や新しい情報の取得に力を入れております。
単に、逆子の治療に効果的といわれる経穴(ツボ)を使って治療をすることが正しい治療ではありません。
現在の日本は少子化や晩婚が進んでいるといわれています。妊娠体験や妊婦さんと接する機会が少ないために妊娠についてよく分からなかったり不安に思う方も多いのではないでしょうか??
そのような心配を、鍼灸という東洋医学的な立場で生活指導や食生活の指導、アドバイスも鍼灸の治療と同じように指導していくことが大切だと考えております

長々とお話しましたが、今回は「逆子の鍼灸治療」についてお話しました

以上山田のほのぼの日記でした

☆休診のお知らせ☆
11月2日(土)は
スタッフの研修会がありますので、
治療院を休診させて頂きます。
誠にご迷惑をお掛けしますがご理解・ご協力お願い致します。